【Unlucky Morpheus】東方アレンジの同人音楽活動から始まった異色のメロスピバンド

みなさん、こんにちは。

バンギャのためのV系バンド（ヴィジュアル系）情報まとめサイト『ヴィジュアリズム宮殿』です。

メンバーのプロフィール、メイク、ファッション、髪型のことを盛り込んでもっと好きになるような情報を中心にお届けしております。

今回は「あんきも」の略称でお馴染みのUnlucky Morpheus（アンラッキーモルフェウス）についてご紹介します。

Unlucky Morpheusの基本情報

Unlucky Morpheusとは

Unlucky Morpheus（アンラッキーモルフェウス）は2008年にボーカルのFuki（ふき）とギターの紫煉（しれん）が始めたプロジェクトで、「あんきも」の略称で親しまれています。

元々は先述の2人を中心に音源を自主制作し、コミックマーケットなどの即売会で配布する同人音楽サークルでした。

活動当初は東方Projectを中心に、アニソンをメタルアレンジした楽曲を制作し配布しています。
ライブを重ねるごとにメンバーが集まり、現在のバンドとしての体制が出来上がりました。

オリジナル楽曲が増えてからも即売会には出店しており、東方Projectのアレンジ作品も定期的に制作しています。
同人サークルから活動の幅を広げていった、非常に珍しい異色のバンドです。

バンド名の由来

バンド名を決めるにあたり、Fukiが「通り名は『あんきも』で」というリクエストをし、紫煉がそれに合いそうな単語を探して組み合わせたのが「Unlucky Morpheus」でした。

現在親しまれている「あんきも」という略称が先行した形の命名だったようです。

読み方が少し難しく、初見ではアンラッキーモルフェイス、アンラッキーモーフィアスなどと読んでしまいそうですね。
正しくは「アンラッキーモルフェウス」と読みます。

Morpheusという単語は普段耳にしない言葉ですが、ギリシャ神話に登場する夢や眠りを司る神様の名前です。
この言葉を探し当てた紫煉のセンスも素晴らしいですね。

メンバー

• ボーカル：Fuki（ふき）/天外冬黄(てんげふゆき)
• ギター、コーラス（デスボイス）：紫煉(しれん)
• ギター：仁耶(じんや)
• ベース：小川洋行(おがわひろゆき)
• ドラム：FUMIYA（ふみや）
• バイオリン：Jill（ジル）
• マネジメント、ボーカル：歌澄(かすみ)

ボーカル：Fuki/天外冬黄

FukiはUnlucky Morpheus立ち上げ時のメンバーで、ボーカルを担当しています。
東京都出身で生年月日は6月9日、血液型はO型です。

あんきもでは天外冬黄の名義で活動していますが、Fuki名義のほうが広く知られているため、ここではFuki表記で統一させていただきます。

歌声は伸びやかなハイトーンと大きくうねるようなビブラートが特徴的。
ほぼ全ての楽曲で作詞を担当しており、グッズやCDジャケットのデザインをすることもあります。

ギター、コーラス（デスボイス）：紫煉

紫煉はギターとデスボイスを担当しています。
Unlucky Morpheus立ち上げの中心メンバーで、あんきものリーダーを務めています。
神奈川県出身で生年月日は3月10日、血液型はAB型です。

以前は平野幸村という名義で活動していましたが、現在は紫煉の名義で活動しています。

ほぼ全ての楽曲の作曲とアレンジを担当するメインコンポーザーで、活動初期に制作した音源はボーカル以外の全てのパートを紫煉が担当し、宅録で制作していたんだとか。

ライブでは上手（客席から見て右）側でギターを演奏し、メインボーカルの合間に入るデスボイスパートの歌唱も担当します。

ギター：仁耶

仁耶はギターを担当しています。
栃木県出身で生年月日は7月8日です。

以前は炭酸という名義で活動していましたが、2015年ころから現在の仁耶名義で活動しています。

あんきもで活動する前の仁耶は、ギター動画の投稿などインターネット上での活動を主としていました。

サポートで参加していたバンドとあんきもが対バンする機会があり、後日紫煉がコンタクトを取ったのがきっかけであんきもの活動に参加するようになります。

あんきもに加入した時点ではなんとまだ高校生。音楽活動は趣味の一環というスタンスでしたが、あんきもに入ってからプロミュージシャンとして歩み始めます。

ライブでは下手（客席から見て左）側でギターを演奏しています。

リードギターを紫煉、サイドギターを仁耶が担当する形で演奏をしていましたが、紫煉が腱鞘炎を患った事により、現在は仁耶がリードギターの役割を担うことが多くなりました。

ベース：小川洋行

小川洋行はベースを担当しています。
北海道出身で生年月日は3月24日です。

リーダーの紫煉とは音楽専門学校のMI JAPANで知り合った頃からの仲で、本人曰く「自分は友達枠」とのこと。
初ライブからベースとして参加しており、あんきものライブは皆勤賞なんだとか。

小川洋行は元々ファンク、ジャズ、フュージョン等の分野で活動していましたが、紫煉に誘われてメタル色の強いあんきもでベースを弾くようになります。

メタルというジャンルにとらわれず、良いものは取り入れていくという紫煉のスタンスが導き出した人選だったのでしょう。

ドラム：FUMIYA

FUMIYAはドラムを担当しています。
北海道出身で生年月日は12月18日です。

2011年頃からあんきもの活動に参加しており、あんきも以外にも複数のバンドを掛け持ちしています。

2016年～2020年にはGALNERYUSでもドラムを叩いていた実力派。

長い髪をポニーテールや編み込みにしていることが多く、ライブでは髪を大きくなびかせながらドラムを叩く姿が印象的です。

バイオリン：Jill

Jillはバイオリンを担当しています。
長野県出身で生年月日は2月17日です。

3歳からバイオリンを始め、クラシックを学んできたJill。
その活動の幅はクラシックにとどまらず、有名アーティストとの共演からゲーム音楽まで、多方面で精力的に活動してきました。

あんきもに加入したのは2015年と、現在のメンバーの中では最も遅い加入となっています。

紫煉がJillのステージングやテクニックに衝撃を受けて誘ったのが、加入のきっかけでした。

ライブでは上手側で演奏しており、ゴシックな装いで激しいフレーズを弾きこなす姿は圧巻です。

マネジメント、ボーカル：歌澄

歌澄は主にマネジメントを担当しています。
東京都出身で生年月日は8月3日です。

バンドの裏方の仕事をこなすマネージャー的な立ち位置の歌澄。
あんきもと並行して活動していた姉妹グループ、Icarus’cryではメインボーカルを務めていました。

現在はステージに上がることは減りましたが、時折ステージに姿を見せてFukiとのツインボーカルを披露してくれます。

ステージに出てくるときはコスプレをしたりと、会場を大いに盛り上げているようです。

Unlucky Morpheusの音楽性

音楽性

Unlucky Morpheushの楽曲はメロディアスで疾走感のある曲調が特徴的です。

メンバーの構成も珍しく、ヴィジュアル系としては数少ない女性ボーカル。
そしてツインギターにバイオリンまでいるバンドというのは、ヴィジュアル系という縛りを外してもなかなか見られないのではないでしょうか。

ギターの紫煉、仁耶は2人とも速弾きが得意で、速弾きソロのアンサンブルは聴きごたえ抜群。
Jillの艶やかで重厚なバイオリンならではのサウンドは、曲をシンフォニックな雰囲気に仕上げています。

リズム隊の小川洋行とFUMIYAが刻むビートがしっかりと曲の土台を支え、そこに乗るFukiの力強いハイトーン。
紫煉はデスボイスのパートも担当しており、Fukiのハイトーンとの掛け合いもいい味を出しています。

各パートの魅力が存分に味わえる動画をピックアップしてみました。

影響を受けたアーティスト

Unlucky Morpheusのメンバーが影響を受けたアーティストは以下のようになっています。

X JAPANから影響を受けているメンバーが多く、それ以外にも実力のあるメタルバンドやアーティストが挙げられています。

ビジュアル

男性メンバーでは紫煉とFUMIYAはしっかりめにメイクをしており、対して仁耶と小川洋行はメイクは薄めです。
女性メンバーではFukiは髪色がよく変わり、Jillはゴシック調の衣装が多いです。

衣装は全体的に黒を基調としたものが多いですが、リリースする楽曲のイメージに合わせてガラッと変えてきます。

2020年に「瀧夜叉姫」をリリースした際には和テイストの衣装で統一しました。

ライブパフォーマンス

Unlucky Morpheusは激しめの曲が多いです。

しかしヴィジュアル系特有の難しいフリがないので、リズムに合わせて拳を上げれば初心者でも充分に楽しめます。

激しいノリが好きなかたには少々物足りなさがあるかもしれませんが、「暴れん坊の陣」と称してモッシュやダイブOKのライブを企画したこともありました。

この企画は残念ながらコロナウイルスの影響で中止となってしまいました。またの機会に期待したいですね。

楽曲によってはステージに歌澄が登場し、Fukiとのツインボーカルを披露します。

こちらは「断罪は遍く人間の元に」という曲のライブ映像です。
ライブの終盤に組み込まれることが多い楽曲で、この動画ではFukiと歌澄のツインボーカル体制で演奏しています。

またヴィジュアル系としては珍しく、女性ファンより男性ファンの方が多いのが特徴ですね。

Lidar(リダー)

女性ファンが多いライブには行きづらいという男性の方！朗報ですよ！

Unlucky Morpheusの活動

結成秘話

2007年頃、Fukiが所属するLIGHT BRINGERのメンバーの一部と紫煉で、Unlucky Morpheusの前身となるバンドを組みます。

「アニソンをコピーする息抜きバンドのようなものをやろう」という動機で活動を始めたそのバンドは一年ほどで解散しますが、まだ一緒にやりたいね、ということで始まったのがUnlucky Morpheusです。

活動当初はFukiと紫煉の2名体制。ライブを重ねるうちにメンバーが集まり、現在のメンバーに固まったのが2015年。

リーダーの紫煉が演奏技術や人柄を見込んで直接声を掛けて加入したメンバーばかりで、プライベートでも仲の良さそうな様子がうかがえます。

活動履歴

2008年～　同人音楽サークルとして活動を始める

Unlucky Morpheus結成後、初めてリリースされた作品は「Hypothetical Box」という東方アレンジのミニアルバムです。

2008年10月に開催されたM3（音楽・メディアミックス同人即売会）にて配布されました。

その後もコミックマーケットや博麗神社秋季例大祭（東方Projectオンリー同人誌即売会）などの同人即売会に参加し、着々と新作をリリースします。

2009年10月には東方同人サークルによるライブイベントの「東方震撼祭～秋月之宴～」に出演。
このライブがUnlucky Morpheusとしての初ライブでした。

翌年にはあんきもが主催の3ヶ月連続ライブ企画「冬の味覚食べ歩き2010→2011」を決行。
この企画であんきもの活動がよりライブ志向になったとインタビューで語っています。

2012年～　オリジナル楽曲をリリース

これまでは東方アレンジを中心に同人活動をしていたUnlucky Morpheus。

2012年にリリースされた2枚のアルバム「Parallelism・α」、「Parallelism・β」には、東方アレンジに加えてオリジナル楽曲も収録されました。

その後2014年にはオリジナルフルアルバム「affected」をリリース。
この辺りから徐々にオリジナル楽曲がメインになっていきます。

2015年～　現在の体制が確立

2015年には現在のメンバーが固まり、ライブ活動も活発に。
東方アレンジのライブイベントに加えて、ワンマンライブも精力的に行うようになります。

2018年には東名阪、2019年には全国ツアーも決行しました。

以前はFukiと紫煉のユニットで、ほかのメンバーはサポートのような一線引いた感じもありましたが、行動を共にする時間が増えたことで、よりバンドとしての一体感が増したとのことです。

ファン待望のカラオケ配信が決定！

Unlucky Morpheusは活動当初からカラオケ配信はしないというスタンスを貫いていました。

カラオケはそれ専用に音源を変換するため、原曲の音を楽しんでもらえないというのが理由だったのだとか。

しかし、2019年には東方アレンジの5曲がカラオケ配信を開始することになりました。

ファンの間ではカラオケ配信を望む声が少なくなかったため、反響は大きかったようです。

コラボグッズが続々登場！

2020年末に、ロックやメタル音楽を中心としたコンテンツを取り扱う激ロックとのコラボアパレルグッズを発表しました。

2021年夏にはコラボアイテム第2弾として、激ロックに加えてアパレルブランドのCIVARIZEとのコラボグッズを発表しています。

いずれも受注生産で、残念ながらすでに受注期間は終了しています。
今後のグッズに期待しましょう。

事務所に所属しない理由は？

Unlucky Morpheusは活動開始から現在まで、事務所に所属せず自主レーベルで活動しています。

活動の規模が大きくなると事務所に所属するバンドも少なくありません。

あんきもは同人活動での下地があるため、プロモーションや楽曲制作など、活動のすべてを自分たちで完結できるノウハウを持っているのが功を成しているのではないでしょうか。

大きな事務所に所属すると色々なしがらみも出てくるでしょうし、メンバーが良いと思える音楽を作るには、今の形が最適なのかもしれませんね。

バンド外の活動

あんきものメンバーは各々バンド外での活動も精力的に行っています。

Fuki

■LIGHT BRINGER（無期限活動休止中）

■DOLL$BOXX

■Fuki Commune（ソロ活動）

紫煉

■電気式華憐音楽集団

仁耶

■UNDEAD CORPORATION

■絵恋ちゃんと楽器

■あんさんぶるスターズ!!

■L’Antica（アイドルマスターシャイニーカラーズ)

小川洋行

■TRICK BOX

■THE CHARM PARK

他サポート、バックバンド、レコーディングなど

FUMIYA

■猫曼珠

Jill

■Rose Noire

他サポート、レコーディングなど

コミックマーケットをはじめとした同人誌即売会には今も参加しています。

即売会ではメンバーが自らブースに立って作品を販売しているので、メンバーを目の前で見られるチャンスですよ！

Unlucky Morpheusまとめ

今回はUnlucky Morpheusについてご紹介しました。

音楽性も活動のスタイルも他にない独自のスタンスを貫く彼らは、これからも多くのリスナーを惹きつけることでしょう。

ぜひ、参考にしてみてください。

ディスコグラフィー

ライブ履歴